投資信託とは
投資家から集めたお金をファンド(基金)として一つにまとめ、それを債券や株式などに投資、運用し投資家に利益が配分されるという金融商品です。投資信託に関係しているのは銀行や証券会社、または郵便局などの販売会社と運用会社、信託銀行です。運用会社では、専門家が経済や金融情勢に関係した様々なデータを分析して信託財産をどのように運用すべきかについて信託銀行に指示を与えます。信託銀行は指示に従って信託財産(株や債券など)の売買や管理を行います。信託銀行では、投資家から調達した信託財産は自社のものとは別個に管理するので、信託銀行が破綻しても基準価額で解約となるか、他の信託銀行へ信託財産が移管され投資信託を持ち続けることができます。
投資信託の種類
投資信託にはオープンエンド型とクローズエンド型があります。オープンエンド型は投資家が純資産価格での換金を求めることができるつまり解約できるもので、日本ではオープンエンド型の投資信託が大半です。一方、純資産価格での換金ができないのがクローズエンド型で、会社型投資信託(投資法人)によく見られるタイプです。これを換金したい場合は、取引所を通じて売却することになります。ただし、純資産価額での換金がされるとは限りませんし、取引が成立しないため換金できないということもあります。
投資信託を誰を対象にしているかという観点から分類すると、多数の投資家を対象とした公募と機関投資家あるいは少数の投資家を対象とした私募に分かれます。また、株式に投資できる株式投資信託、株式には投資しない公社債投資信託という分類もあります。
投資信託にかかる手数料
手数料として購入手数料、信託報酬、信託財産留保額がかかります。購入手数料は投資信託を買う時に発生するもので、購入価格の0~3%程度です。ネット証券では購入手数料が低くなっています。信託報酬は投資信託を保有している間、毎日支払うものです。年率では約0.05~3%です。信託財産留保額は投資信託を換金する際に必要な手数料で0~0.5%程度です。
基準価額とは
投資信託の一口あたりの値段を基準価額と言います。基準価額は純資産総額(投資信託の資産の中で投資家に帰属する部分)を投資信託の総口数で割って計算します。株価の場合は刻々と値段が変わりますが、投資信託の基準価額は1日に1回だけ確定し、その価額によって購入や換金が行われます。たとえば購入時の基準価額が1万円で換金時が1万2,000円になっていれば、手数料を考慮に入れない場合2,000円の利益になります。